4月17日〜6月12日分

◆『からくり人形は五度笑う』司凍季(講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 感想としては、まあ、普通(笑)。以前、「別に読まなくてもいいよ」みたいなことを言われたことがあったのですが、まあ、そんなところ(笑)。“仕掛け”としてはなかなか面白かったですが、あのお屋敷がイメージできなかったのが敗因かと(笑)。

オンライン書店ビーケーワン:増加博士と目減卿増加博士と目減卿二階堂黎人講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 なんというか、ホント、一歩間違えばぶんなげ本(笑)。メタを狙っているようですが(というかメタですが)、やっぱり文章がうまくないのね(笑)。メタでそれはちょっとまずいかも…。トリックに関しては、さすがです。連作短編なのですが、それぞれ趣向を凝らしてあって、作品全体を「こういうものなのね」と思って読める人にはすすめたい(何)。

オンライン書店ビーケーワン:夏期限定トロピカルパフェ事件夏期限定トロピカルパフェ事件米澤穂信創元推理文庫
↑通勤のお供(読了)。
春期限定いちごタルト事件』に続く“小市民”シリーズ。ライトノベルな感覚で読めるだけでなく、それぞれ、夏のスイーツを追いながらミステリが楽しめるのもこの作品の魅力かも。2人の関係が微妙な感じになるので、どうしても、次も読まなくちゃいけない(笑)。

オンライン書店ビーケーワン:黒と茶の幻想 上オンライン書店ビーケーワン:黒と茶の幻想 下黒と茶の幻想(上)(下)恩田陸講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 さすが恩田さん。ノスタルジーの神様(?)といわれる恩田さんの真骨頂的作品ではなかろうかと。男女4人で屋久杉を見に出かける旅の様子を綴った作品。その旅の中で、学生時代の4人の思い出を回想するだけではなく、章ごとに語り手が変わることで、過去と現在のそれぞれの気持ちまでもが明らかになり、より“それぞれの人生”に深みが増す、というしくみ。それが恩田さんらしくて、むちゃくちゃいいです。

オンライン書店ビーケーワン:桜宵桜宵北森鴻講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 下北沢のビアバー「香菜里屋」を舞台に繰り広げられる、常連客の悲喜こもごも。前作『花の下にて春死なむ』ほど重い感じはないですが、料理と謎のバランスが絶妙です。

オンライン書店ビーケーワン:QED竹取伝説QED竹取伝説高田崇史講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 竹取物語に関する謎解きは、とても魅力的です。実際の事件に関する謎解きだって、面白いです。でも、2つがうまくかみ合わない(笑)。いや、ちゃんと絡んではいるのですが、どこかにムリがあるんだなぁ。飲みながら1回聞いただけの話を、何カ月も後になって、そうそう覚えているわけがないじゃないか(笑)。それとも、やっぱり奈々ちゃんは頭がいいだけなのか? 私がバカなだけなのか?(笑)。そういうところに目がつぶれるなら、充分楽しめると思うのですが、どうでしょう(笑)。

オンライン書店ビーケーワン:鳴風荘事件鳴風荘事件 殺人方程式2綾辻行人講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 私は違うところでハラハラしましたが(笑)。ここで、2人の馴れ初めとかが分かったりするんですね。魅力的な謎と、館。これは綾辻ならではですね。謎解きだって、一筋縄ではいきません。そこかしこにひねりが加えられ、しかも、重い想いに彩られすぎ。いや、だから面白いのですが。

オンライン書店ビーケーワン:ミステリアス学園ミステリアス学園鯨統一郎光文社文庫
↑通勤のお供(読了)。
 さすが鯨! これまで見たこともないような構成に加え、謎解きもきっちり本格。しかも、そこにメタな要素を加えてあって、むちゃくちゃ楽しめます。鯨さんはやっぱりこういう、連作短編がいちばん面白い気がします。

オンライン書店ビーケーワン:乱歩賞作家赤の謎乱歩賞作家 赤の謎長坂秀佳ほか(講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 長坂秀佳真保裕一、川田弥一郎、新野剛志、高野和明の短編が収録されています。が、全員乱歩賞作家なのに、ミステリ色が全然薄い! そこを除けば、バラエティに富んでいて、なかなか面白くはある。でも、私が求めていたのは、本格。乱歩賞といえば、本格でしょう。なんかね、いい話ではあったんだけれども、印象は薄め。

オンライン書店ビーケーワン:死体絵画死体絵画』アストリット・パプロッタ(講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 なんとなく、タイトルに惹かれて買いました。ハリウッドで映画化されそうな感じの作品。ストーリーというか、展開はそれなりに面白いのに、何か違う。たぶん、登場人物たちにあまり面白みがなかったのが敗因かな。もうちょっと突っ込んだり、色をつけたり、何かしようがあるだろうに。ドイツミステリー大賞受賞作ということで、ドイツの作品なのね。名前になれるのに少し時間はかかりましたが、そういえば、主人公ではない人は魅力的でした(笑)。

オンライン書店ビーケーワン:悪魔のワイン悪魔のワイン』和田はつ子(角川ホラー文庫
↑通勤のお供(読了)。
 ホラー文庫だけど、全然怖くないです。ちょっとホラーっちくな描写はあるけれども、基本的にはミステリです。ワインに造詣の深い文化人類学者と、警視庁警部の組合せは面白い。ワインに造詣が深くて、料理の得意なほうが男性、というのも面白い(笑)。シリーズだったら、読んでみたいな。

オンライン書店ビーケーワン:もつれっぱなしもつれっぱなし井上夢人講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 全編会話だけ。ミステリではないけれども、最後のオチがくだらなくて好き(笑)。ほのぼのさせてくれるものもあるし、バカらしいのもあるし、そのオチに向けての物語の進め方はとても井上さんらしい。

オンライン書店ビーケーワン:試験に出るパズル試験に出るパズル 千葉千波の事件日記高田崇史講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 主人公である「ぼく」の名前当てがどこかで盛り上がっているらしいのですが、私にはまったく見当がつきません(^^;)。ヒントなさすぎ。ぼくの従兄弟であるところの千葉千波は、容姿端麗、頭脳明晰で、探偵役にあたるわけですが、それだけで終わらないところがまた面白い。本編で語られる謎はきっちり解決されるのですが、それ以外に、千波があてつけのように(笑)出すパズル問題がまた難しいのですよ。最後に解説付きで解答が載ってますが、それを見ても、全て理解できたかどうか怪しい(笑)。解説が森博嗣ってのには驚きました。

オンライン書店ビーケーワン:自殺の殺人自殺の殺人』エリザベス・フェラーズ(創元推理文庫
↑通勤のお供(読了)。
 探偵&ホームズ役の2人の関係が、ここではあまり語られませんが、それがこのシリーズの面白さではないかと思います。それは、最後にほんの少しだけ出てくるだけなのですけどね。タイトル通り、死んだ人物が自殺だったのか、他殺だったのか。その謎に終始するわけですが、二転三転どころか四転五転、いろんな人物が関わることで、さらに謎が深まります。分かってみれば、たいしたことではない気もしますが(笑)、その過程が面白いのです。

オンライン書店ビーケーワン:事件現場に行こう事件現場に行こう 日本ベストミステリー選集33日本推理作家協会編(光文社文庫
↑通勤のお供(読了)。
 福井さんの「サクラ」、やっぱり面白いです! 若竹さんの「鉄格子の女」はどこかで読んだ気がする。ミステリと謳ってはいるけれども、全体的にミステリ色はかなり薄い。なので、あまり印象に残りにくい。綾辻北村薫に至っては、短編というよりも、ショートショートっぽいし。それはそれで、魅力的ではあるのですが。

オンライン書店ビーケーワン:スイス時計の謎スイス時計の謎有栖川有栖講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 収録4編のうち、2編は既読でしたが、それを差し引いても余りあるくらい「スイス時計の謎」が面白すぎました! 火村×アリスに萌えられるだけでなく、今回は、ちゃんと本格なんですってば(笑)。

オンライン書店ビーケーワン:OZの迷宮OZの迷宮 ケンタウロスの殺人柄刀一光文社文庫
↑通勤のお供(読了)。
 なんていえばいいのかな。柄刀さんのまた違った一面を見たような気がします。この、スッパリ切れる潔さ。タイトルに込められた思いは私、解説を読んでも分かりませんでしたが(^^;)。でも、この構成。めぐりめぐる因果とでもいいましょうか。最後にほんの少しだけ遺された優しさは柄刀さん。でも、その優しさを、その直前までは一切なくしてあるのも、また柄刀さんらしいといえば、らしい。読み終わって、つい余韻にひたってしまいました。

◆『街の灯北村薫(文春文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 昭和初期、士族出身の上流家庭であるところの花村家が舞台。あちこちにちりばめられた文学の香りは北村さんそのもの。それが時代設定とあいまって、またなんともいえない趣を醸し出します。事件の謎を解くのは、花村家のお嬢さん。ワトソン役として、女性運転手のベッキーさんが力を貸すわけですが、その取り合わせ、探偵とワトソンといってしまっては、もしかしたら、間違いなのかもしれません。この先、何かがありそうで、続くようだったら、ずーっと読んでいきたいです。

オンライン書店ビーケーワン:εに誓ってεに誓って森博嗣講談社ノベルス
↑休日のお供(読了)。
 Gシリーズ第4弾ですが、ますます色濃くあの人の影が見え隠れしますね。萌絵はよく出てきますが、犀川先生はあまり活躍しません。このシリーズでは、探偵役は海月くんなのかもしれませんね。でも、今回もあまり活躍しませんが(笑)。最後で「?」がいっぱい飛びますが、蓋を開けてみれば、なんということもない(笑)。その最後のオチだけのために、ここまで引っ張ってきたのか!と、思えなくもない(笑)。

オンライン書店ビーケーワン:ブレイブ・ストーリー 上オンライン書店ビーケーワン:ブレイブ・ストーリー 中オンライン書店ビーケーワン:ブレイブ・ストーリー 下ブレイブ・ストーリー(上)(中)(下)宮部みゆき(角川文庫)
↑通勤のお供(読了)。
 電車で何度か泣きそうになりました(^^;)。ファンタジーなのに、しっかり感情移入できてしまうのが、宮部作品。主人公のワタルが幻界で一生懸命冒険しているところが、一言でいえば、単なる成長物語なのでしょうが、宮部作品は、それだけじゃないんだもん。最後に幸せになれるところも、やっぱりいよねー。

オンライン書店ビーケーワン:ZOO 1オンライン書店ビーケーワン:ZOO 2ZOO(1)(2)乙一集英社文庫
↑通勤のお供(読了)。
 乙一ワールド全開のオムニバス。映画になったようですが、見たいな。この世界をどう表現しているのか、とても気になります。でも、読んでからじゃないと分からない気もする。でもさ。何も2分冊にする必要はないんじゃないかな(笑)。

オンライン書店ビーケーワン:被害者は誰?被害者は誰?貫井徳郎講談社文庫)
↑通勤のお供。
 読み始めたばかりです。これまでの貫井さんの作品とは、ちょっと違っていそうで、楽しみです。