4月7日〜11日分
- 「螺旋階段のアリス (文春文庫)」加納朋子(文春文庫)←通勤のお供(読了)。
途中まではどうってことなかったんです(笑)。サラリーマンから私立探偵に転職した“おじさま”と、少女“アリス”の物語。短編だし、キャラクターものだし、まあ、何作か読んだことがあった、というのもありましたが、でも、後半へいくほどに、加納朋子らしさが出てきました。たっぷりと。彼女の場合、切ないというよりも、もろ痛い。魅せ方としては、なんとなく“ロマンティック”な雰囲気を醸し出しているように思わせておいて、ホントは残酷、みたいな(笑)。続編があるようですが、まだ文庫落ちしていない模様。落ちたら読みます(^-^)。だって、続きが気になるんですもん。あんな終わり方するのも卑怯だよねえ(笑)。
- 「空白の起点 (日文文庫)」笹沢左保(ケイブンシャ文庫)←通勤のお供(読了)。
サスペンスの原作、というイメージが強く、この作品もそんな感じでした。“陰”のある主人公が、事件の真相に迫っていく、その臨場感がたまりませんね。男と女の機微も、“大人の香り”がします(笑)。それにしても、昔の19歳の、いかに大人っぽいことか。今からは想像もできませんね。その辺もなんとなく“大人の香り”(笑)。
- 「製造迷夢 (徳間文庫)」若竹七海(徳間文庫)←ベッドのお供(読了)。
さすが若竹って感じの連作短編集。いろんな“悪意”が痛い痛い。最終的に救われているのだか、救われてないのだか分からなくなってしまいます(笑)。基本的には軽い乗りなんだけど、でも、痛い。起こる事件だけでなく、もう、何もかもが。そんな恐ろしい気分にさせられる1冊(笑)。でも、好き。とっても若竹さんらしいから。
- 「ルパンの大失敗 ルパンの大失敗 怪盗ルパン 文庫版第2巻」ルブラン原作・南洋一郎文(ポプラ社)←ベッドのお供(読了)。
こちらも短編集でした。若かりし頃のルパンの失敗談。とはいっても、それがいいこやしになっちゃってまあ(笑)、って感じ。ホームズと対決する話もあるのですが、こちらはちょっとニアミスした程度。後に「ルパン対ホームズ」という作品があるので、そっちで思う存分対決してくれるのでしょう。しかし、ホームズの扱いがちょっと疑問(笑)。
- 「ゆきの山荘の惨劇 -猫探偵正太郎登場- (角川文庫)」柴田よしき(角川文庫)←ベッドのお供(読了)。
短編集かと思ったら、長編でした。シリーズ第1作って長編だったのね。猫と聞いただけでくしゃみが出そうになるんですけど(笑)、でも、正太郎なら飼ってもいいかな、と思いました。飼い主思いだし、頭いいし。“惨劇”は惨劇だけど、なんだかとてもいたたまれない(--;)。最終的にはいろいろと救われはしているけれども、やっぱりあの“真相”には鳥肌立ちましたね。
- 「時計館の殺人 (講談社文庫)」綾辻行人(講談社文庫)←新通勤のお供。
読んでます。そろそろ解決が近づいてきました。なんとなく、薄々は感じてるんですけど、でも、もっと違った“何か”があるんじゃないかと。だって、館シリーズの中ではたぶんいちばん評価が高い作品ですからね。期待♪