2月10日分

 読んでます。楽しんでます。これは多分、比較的早いうちに書かれたものだと思うのですが、もうしっかりと“宮部の人情モノ”のスタイルが確立されてますね。宮部の時代モノには、町人と同心もしくは岡っ引きといった“庶民”がいきいきと描かれているわけですが、その中でも、元気過ぎるくらい元気な若者(もしくは子供)が光りますねえ。お奉行もまたいい味を出してるし。しかも今回は、事件に史実が関わっているような雰囲気。時代モノの中にまた歴史的な謎を組み込むというのも新しい試みなんじゃないかと思います。