「痕跡」

 「検屍官」シリーズ最新作ですね。前作「黒蝿」から文章の書き方が変わり、イメージチェンジを図りました。でも、やっぱり楽しい、というか、もう楽しいのを通り越してしまってるんですけど、読まずにいられないシリーズです。

 キャラクターが順調に育つなか、主人公のケイだけは前作で5歳若返ってます(笑)。いや、これはいいことだと受け止めてますけどね、私。その分、ストーリーを続けようということなんでしょ? 新しく加わった(といっていいかどうかは分かりませんが)ルーディは好感が持てるし、随分大人になったルーシーは頼もしいし、やっぱりマリーノはそんなに好きにはなれないけれど、でも、ケイもずっと検死官の仕事を続けているわけだし。

 前作から第2部が始まったと考えると、大きな風呂敷も一応はたたみ終わったのかな、と思わせておいて、もしかしたらまた大きなヤマがあるのかも。なんといっても、今回の舞台はリッチモンドだもんね。

 もう少しで読み終わります。このシリーズだけは、あまり洋モノだと意識せずにたったか読めちゃうんですよねえ。もう、名前も場所もおなじみで慣れてしまったからでしょうか。