2月5日〜16日分
『怪盗ルパン カーの復讐』二階堂黎人(講談社ミステリーランド)
↑おこたのお供(読了)。
ちょっとねぇ(笑)。わざわざルパンをもってくる必要があるかどうか。南洋一郎のルパン(笑)のイメージとちょっと違うってことが、どうしても気になるよね。しかも、怪盗というより、探偵なんだもん。会話もぎこちないしさぁ(笑)。大人が読んでも“古い”と感じるものを、どうがんばっても子供に“新しい”とは思ってもらえないと思うのよね。雰囲気はあったと思うけど、ねぇ(笑)。さらに、“カー”といわれれば、ジョン・ディクスン・カーを思い浮かべてしまって、困りました(笑)。
・『暗黒告知』小林久三(講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
第20回江戸川乱歩賞ということで、ちょっと古め。しかも、扱っている内容が、当時でも“歴史モノ”といわれてしまうので、よけいに難しく感じてしまいました。歴史モノは時代モノとは違う、というところがちょっとネックかな。面白いのは面白い。“そういうもの”だと思って読めば、問題はないと思われます。
『白い家の殺人』歌野晶午(講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
前作がなかなか良いできだったので、どうしてもそれと比べてしまうのですが、でもまあ良いかな。しかーし。1点どうしても気になるところがあるのです!ソレのおかげで、私はミスリードされました(笑)。いいのか、あれは。あれでいいのか? そういうものなのか? …まあ、そういうものなんでしょう(笑)。あいかわらず、市之瀬徹くんはいろんな意味でヤられっぱなし(笑)。純粋で純朴なだけに、ちょっとかわいそう(笑)。
『薄暗い花園』岩井志麻子(双葉文庫)
↑通勤のお供(読了)。
これは怪談なのかもしれません。いたるところに、“怪談だったらこういう風に終わるんだろうけど”とかいう記述がありますが、そう終わらないけど、でも、怪談なんだよなぁ。やっぱり志麻子ねーさんには、こういうモノを書いてほしい。欲をいえば、時代もので。
『神の手(上)』『神の手(下)』パトリシア・コーンウェル(講談社文庫)
↑通勤のお供(読了)。
第2部が始まって3作目ですが、私はいまだに、この物語が三人称で綴られることに慣れません。三人称で綴ることのメリットは、解説で訳者の相原真理子が記してあるので、納得はできるんですけど、でも、やっぱりなじめない。似合わないとか思っちゃうし。しかも。物語が事件だけに終始しないところが、また思わせぶりじゃないですか(笑)。公的機関から遠ざかって、より“やりたい放題(ルーシーの(笑))”という感じが出てますね。途中で、これは収拾がつくのだろうかと、余計な心配なんかもしてしまうのですが、そこはそれ、やっぱりコーンウェル。きっちり、見事に終わらせます。
『緋友禅 旗師・冬狐堂』北森鴻(文春文庫)
↑通勤のお供。
読み始めました。冬狐堂シリーズ初の連作短編。大きな事件は起こりませんが、小さな事件の中にも、いろんな思惑があるんですねえ。このシリーズや、高橋克彦の浮世絵のシリーズを読んでいると、人の思惑や欲深さなんかが全面に出てくるので、ちょっと当てられます。それでも、救いを残して終わるところに、これらの物語(作者)の素晴らしさを感じますね。