「マレー鉄道の謎」

 超久しぶりの火村×アリスの長編! 国名シリーズなのに長編!(笑)。いやー、もう、この2人が動いてるってだけで悶えます(違。いや、ちょっとホントだけどさ)。

 ただ、ひと言だけ書かせて。カバー裏のあらすじ、あれはいただけないなあ。終わりの方にならないと出てこないできごとに触れちゃってるんだもん。それが頭にあったから、ほんのちょっぴり楽しめなかった自分がいた。もう読んでる間中ずーっと萌えまくっていたのに、頭の片隅に冷静な自分がいる感じ。「あれ? あれ?」って思うのと同時に、かすかに羞恥心を思い出させてもらって、嬉しいような悲しいような(笑)。

 基本的に“本格”なので、火村×アリスのかけあいなんかはおまけでしかないんだろうけど。でも、最近ちょっと気付いてしまったんだなあ。謎解きって結局、最後の最後でやるわけじゃないですか。当然、途中にはその謎の真相に迫るべく、重要なヒントを拾っていくわけですけどね、でも、その間中ずーっと火村先生とアリスとは協力関係にあるわけですよ。何が言いたいか分かる? そう。私にとっては、謎解きの方がおまけだ(笑)。ボリューム的にいっても、問題ないと思うし、ね(笑)。

 しかも、よ。今回は2人で旅行♪、なもんだから、ずーっと2人一緒にいるわけですよ(笑)。アリスが火村先生の“心の闇”とでもいいましょうか、火村先生が戦っているという“悪”について、ついつい熱くなって追及しちゃうところもあったりして、もう、ホントいいコンビ(にっこり)。

 なんなんだろうなあ。やっぱりあの、アリスの大阪弁に弱いのかなあ。なんでこんなに火村先生に萌えるんだろう(笑)。…いやほら、アリスの大阪弁が火村先生のかっこよさを引き立てているというか、もちろんアリスだってかわいらしいとは思うけれども、でも、やっぱりアリス自身が火村を想っているので、その気持ちにもリンクしちゃう部分ってのはあると思うよねえ。お互い、かけがえのない友人、っていうの? それがさ、もっと奥まで突っ込んでいっちゃったら、高耶×直江のようなディープな関係になっちゃうので(笑)、この2人にはそこまでは行ってほしくないんだよね、正直。それをでも、アリス(著者)はうまーくいい具合にセーブして書いてあるよね(というか、もともと目指しているところが違うのですが(^^;))。

 でも、ホント久々に堪能しました(^-^)。